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姿勢制御をした飛翔実験プロジェクト”LEAP”1回目終了

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インターステラテクノロジズ株式会社は 7 月 3 日(金)午前 10 時 34 分、北海道大樹町の元防衛省エンジン試験場跡地において姿勢制御ロケット(プロジェクト&機体名 “LEAP”)の打上げ実験を行いました。制御装置の動作を確認し、全てのデータの取得に成功し、実験は安全に完了しました。2 回目打上げは 8 月以降に行う予定です。

打上げ結果

最大高度 80m

実験結果詳細

燃焼時間 15 秒の飛翔予定でしたが、姿勢角度が設定値から外れたために燃焼開始から 12 秒で緊急停止を行いました。緊急停止の無線信号によって緊急停止シーケ ンスが正常に働きました。推進剤の排出を止め、パラシュートを開傘させました。パラ シュート展開後、着陸足から着地したが横倒しになりました。機体および周囲の安 全を確認した後、回収作業を行いました。実験準備から回収まで安全に完了しました。

飛翔実験においてはHASTICへ安全管理においてのご指導およびご協力、関係省庁のご指導ご理解、および準備から当日にかけては大樹町役場の多大な協力を頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。

LEAPlogomini1スクリーンショット 2015-07-04 22.11.39LEAP集合

おまけ:技術的な話

当初予定していた飛翔経路が外れたために途中で緊急停止を行いました。飛翔データは無線で離れた指令所でリアルタイムに全データをモニタリングをしていました。また、回収時にオンボードコンピュータに保存されていた更に詳細な飛翔データを取得しました。

姿勢制御にはジンバルというロケットエンジンを傾ける装置とコールドガスジェットという窒素ガスを噴射して進行方向に対して回転を止める装置がついています。

飛翔経路が外れた原因はジンバルを傾ける角度の指令値であるフィードバックゲインが足りなかったことが主原因と考えられます。制御に関するソフトウェアの部分が課題ということがわかりました。これらは、フィードバックゲインを設定する際の設計と製造時の違いによる誤差、及び未考慮な部分を制御系設計時に考慮することによって改善されると考えられます。

着陸時に機体フレームが歪みました。その他の部品については目視検査では異常が見つからないために、次回飛翔実験は詳細な検査および、課題への対策を実施した後、8月以降に行う予定です。

2015年7月14日追記

動画を公開しました。

追記 2015年7月21日

2回目の飛翔実験は大樹町の他の研究機関の実験などとの調整もあり、9月上旬に行う予定に変更になりました。

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