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超小型人工衛星用ロケットZERO、打上げ対応の新射場が着工しました

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©SPACE COTAN株式会社

インターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡⼤樹町、代表取締役社⻑:稲川貴⼤、以下インターステラテクノロジズ)は、初号機打上げを目指して開発を進めている超小型人工衛星用ロケット「ZERO」(以下ZERO)打上げに対応した新射場「Launch Complex-1(LC-1)」が、北海道大樹町の宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」内で着工しましたので、お知らせいたします。インターステラテクノロジズは、ロシアのウクライナ侵攻で世界的に宇宙輸送能力が落ち込む中、日本国内に自律的な宇宙輸送サービスを構築することを目指しています。低価格で便利な宇宙輸送サービスを通じ、宇宙利用を加速させ、地球の課題解決に貢献してまいります。

需要急拡大の一方、世界的に落ち込む宇宙輸送能力

世界の宇宙市場は年々拡大しており、2040年には今の3倍近くとなる110兆円の巨大市場に成長すると予測されています(*1)。特に衛星を使ったインターネット通信サービスや地球観測などの分野で小型サイズの人工衛星の需要が大きく伸びており、2021年の世界の小型人工衛星打上げ基数は1,743基と2011年の約30基から急拡大しています。一方で、衛星を運ぶための唯一の手段となるロケットは世界の打上げ回数約140回(2021年、*2)に対し国内では年数回にとどまっています。また、ウクライナ戦争の影響で世界の宇宙輸送の約2割を占めていたロシアのロケットを日本や欧米諸国は使えなくなるなど、宇宙輸送能力の強化が各国で急務となっています。日本でも経済安全保障の観点から、2022年5月に公表された内閣府の「経済財政運営と改革の基本方針2022」(骨太の方針)と「宇宙基本計画」において、民間活用などを通じて宇宙輸送能力を抜本的に強化することが明記されました。
*1 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 *2 Space Launch Report

工場近接の新射場、世界有数の好立地

ZERO打上げに対応した新射場は北海道大樹町が整備し、2023年度の完成を予定しています。建設地は、これまでに3回の宇宙空間到達実績のあるインターステラテクノロジズの観測ロケット「MOMO」射場「Launch Complex-0(LC-0)」の隣。打上げ方向の東と南が太平洋にひらかれ、空路や海路が混み合っていない点や高い晴天率など世界有数の好立地にあるのが特徴です。世界では打上げ射場を持っていないロケット会社も多い中、本社や工場まで約7.5kmと、ロケットの製造・組み立てや運搬が容易な近距離に射場を確保しているのはインターステラテクノロジズの大きな強みです。衛星打上げ事業者には自然豊かな北海道での快適な滞在環境を提供し、射場の面でも国際競争力のあるロケット打上げ会社を目指します。

新射場「Launch Complex-1(LC-1)」 概要

所在地:北海道広尾郡大樹町字浜大樹80番地ほか 商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」内
敷地面積:約26,800平方メートル
整備主体:北海道大樹町
建設事業者:日本工営株式会社、株式会社黒川紀章建築都市設計事務所、清水建設株式会社、宮坂建設工業株式会社による特定建設工事共同企業体

低価格で便利な、選ばれるロケットZERO

ZEROはインターステラテクノロジズが、観測ロケット「MOMO」に続くロケットとして開発を本格化させている、超小型人工衛星を宇宙空間(地球周回軌道上)に運ぶための小型ロケット(長さ25m、直径1.7m、総重量33t)です。小型ロケットは、衛星の小型化が進む中、大型衛星との相乗りとなる中~大型ロケットよりも、小型衛星が目的とする軌道に直接運べたり、打上げ時期やミッションへの自由度が高い点が特徴です。ZEROは、国内既存の人工衛星打上げロケットの価格が40~150億円であるのに対し、1機あたり6億円以下という圧倒的な低価格化を目指しています。一般的には複雑で高額となるエンジンシステムを独自設計するなどコア技術を自社で開発しているほか、設計から製造、試験・評価、打上げ運用までを自社で一気通貫させた国内唯一の開発体制、アビオニクス(電子装置)への民生品活用などにより、低価格で国際競争力のあるロケットを開発しています。

▼プレスリリース 20220908_ZERO打上げ対応の新射場が着工

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